Project WILD 環境教育シンポジウム

 「すべての子どもに体験から学ぶ環境教育を」 
− アメリカにおけるプロジェクト・ワイルドの最先端事例を学ぶ −

開催概要
10月13日(金)〜10月15日(日)の3日間都内の会場で公開研究会を開催されました。
環境教育の先進地であるアメリカで環境教育を実践しているプロジェクト・ワイルド コーディネーターの Cappy Manly 氏にアメリカの環境教育事情やプロジェクト・ワイルドの現場での活用例についてご紹介いただき。さらに、環境教育を推進・実践している様々な立場の方をゲストに、今後の日本における環境教育の展開について語るパネルディスカッションを行いました。
 また、14日、15日は国営昭和記念公園にてプロジェクト・ワイルドのアクティビティの体験、指導方法、実践トレーニング等内容を盛り込んだスキルアップ講習会が行われました。
日時;2006年10月13日(金)13:00〜16:30
会場:総評会館
主催:(財)公園管理緑地財団
後援:国土交通省、環境省、(社)日本環境教育フォーラム、東京都教育委員会
日本環境教育学会、NHK、NPO法人自然体験活動推進協議会、ESD-J
協力:東京都環境教育実践研究会
http://www.projectwild.jp/info_15.html

環境教育シンポジウム 10月13日  (参加報告)
プロジェクトワイルドの環境教育シンポジウムに梅村さん、野口さん、佐藤が参加してきました。約100名の参加者がありました。特に新しい発見や情報はありませんでしたが、やはりアメリカの環境教育は進んでいると思いました。
米国P-WILDは、先日のレスリーさんシンポジウムでも共有されたようにさまざまなセクターが、より質の高い教育を提供しようと、調査・研究・連携しながら進んでいます。
その後、日本の取り組みや、国立教育政策研究所などが考える環境教育のあり方などについてパネルディスカッションがありましたが、日本ではまだ、環境教育(ここではP-WILDが中心に取り上げられていましたが)を普及する、いろいろなところで取り組んでもらう、ということが議論の中心になっていて、それをどのように質を上げていくのか、という議論は出ませんでした。
おもしろかったのは、参加者からの質問で
「日本で環境教育を成功させるための手だては?」とCappyさんに質問をした時に、Cappyさんは、「そんなことは日本で考えてくれ」と言わんばかりに「大変な質問ですね」と言われてから「まずは、この壇上にいるパネリストを一部屋に閉じ込めて、手だてが見つかるまで出さないのがいいのでは?」と発言し、会場には笑いが出ました。

<プログラム>
●13:00〜 基調講演;「プロジェクト・ワイルド最先端レポート」
 講演者:P-WILD テキサス州代表コーディネーター Cappy Manly (テキサス州公園野生生物局)
 講演要旨:
 ・米国でよく知られている環境教育プログラム。
  P-WILD、PLT、P-WET、がよく知られている。
 ・環境教育を推進している組織には民間組織、地域組織、政府関係(下位項目として詳細を紹介)
 ・米国における課題ー「Last Child in the Woods」の紹介。
 ・環境教育を成功させる戦略(そのまま表記します)
  →正規か否かに関わらず、プログラムを発展させる。
  →プログラムの質を高める。
  →プログラムを評価する。
  →教師の専門能力開発の機会を増やす
  →教育基準に教材を連携させる
 ・変革を共に担う団体
   魚類・野生生物局協会、全米環境教育推進プロジェクト、テキサス州教育と環境円卓会議、NAAEE
 ・米国PWは、100万人のエデュケーターを越えた。年間5万人の生徒をエデュケーターが教育している。
 ・教員養成コースのある大学でも取り入れられている。
 ・これ程PWが広まったのには、画工との連携が上手くいったから。
 ・ファシリテーター、エデュケーターが使えるような教材の貸し出しも行っている。
 ・それぞれ得手の学習方法の違う子ども達に対応できるPWの学習方法。その学習効果については、
  PWが開発されてから25年間、ずっと調査をしている。
 ・今後、学校の教育改革に足並みをそろえて進めて行く。
●14:45〜 パネルディスカッション
□日本におけるプロジェクトワイルドの現状
 パネリスト:公園管理緑地財団 P−Wild日本コーディネーター久富学
 ・プロジェクトワイルド日本事務局について
 ・事業内容の説明
□豊かで質の高い自然体験学習を
 パネリスト:国立教育政策研究所 総括研究官 鳩貝太郎
 ・子どもたちの自然体験の状況
 ・指導要領の中に見る、自然体験活動との関連
 ・子どもたちの成長の過程と体験活動
 ・自然体験学習の質を高める
□動物園の教育活動
 パネリスト:多摩動物公園 副園長兼教育普及課長
 ・動物園の社会的役割について
 ・動物園の教育活動―学校との連携、特別活動と生涯学習、入園者へのメッセージ
 ・展示表現―展示自体によって表現させる。接近・運動・展開。美しいこと。
         かわいそうでないこと。解説・ラベルとの連携。
□気づきから行動へ
パネリスト:環境NPO PWプラスONE代表 吉田和美
 ・団体概要
 ・事業内容の説明

環境教育実践スキルアップ講習会T 10月14日 
・講  師:Cappy Manly氏
・会  場:国営昭和記念公園 花みどり文化センター(東京都立川市)
      http://www.showapark.jp/green-culture/portal/normal.php?category=access
・参加対象:プロジェクト・ワイルド指導者またはエデュケーター取得予定者

<内容とスケジュール>
・12:30〜   受付開始
・13:00〜14:45   講師によるプロジェクト・ワイルド アクティビティの紹介と参加体験
                           アメリカンスクールの子ども達へのアクティビティ実演・見学
・15:15〜17:00   講師によるプロジェクト・ワイルドの様々な指導方法について参加者自身がアクティビティに参加し、体験します。
・17:00〜19:00  交流会

環境教育実践スキルアップ講習会 U  (参加報告)
梅村、佐藤がP-Wildのワークショップへ参加しました。
4名のファシリテーターが実践をして、それに対して、参加者、Cappy Manlyさんからコメントをもらう、という形で進められました。
最後に、Cappyさんから、Cappyさんが実践で使っている教材の紹介、そしてファシリテーターの評価や参加型についてのレクチャーがありました。
・「ファシリテーターの資質」
・Guidelines for Excellenceの「Assessment Rubric」(ファシリテーターの熟達度)、
・「ソクラテス式教授法で養う批判的思考力(質問によって学習者の考えを深めていく方法)」
・「成人の学習者と子どもの学習者の違い」
・「学習者中心/指導者中心の比較」
先日のシンポジウムでも、米国の環境教育は、全体で質をよくしていこうと取り組んで動いていて、それはP-WILDも例外ではなく、昨日のワークショップでも Cappy さん が用意していたレジュメには、その要素が取り入れられていました。日本側がそのことを殆ど注目せずに進められたのが、残念でした。
環境教育の質をよくしていくために、今ERICが取り組んでいる翻訳プロジェクトもより多くの人に参加を呼びかけていく・発信していくことが重要であると認識しました。

<プログラム>
□ 講師:Cappy Manly アメリカテキサス州公園野生生物局(プロジェクト・ワイルド テキサス州コーディネーター)
□ 進行;小河原 孝生(NPO法人生態教育センター理事長)プロジェクト・ワイルド サブ・コーディネーター
□ スケジュール
10:30  開会、講師紹介
10:40  アクティビティA 参加体験&コーチング      実施者:品川 明
    「アヒルの背中の落ちない水 No Water Off a Duck’s Back」
11:30  アクティビティB 参加体験&コーチング      実施者:清水 健司
     「ジャコウウシの作戦 Muskox Maneuvers」
12:40  (昼食)
13:20  アクティビティC 参加体験&コーチング     実施者:藤井 晴彦
    「どこもかしこも野生生物 Wildlife Is Everywhere!」
14:10  アクティビティD 参加体験&コーチング     実施者:石黒 のぶ子
    「嵐 Stormy Weather」
15:00 休憩
15:20  総評・質疑応答
    Cappyさんの使用している教材の紹介
    ファシリテーターの評価方法について
16:40  終了