Report :2005 International PLT Coordinators' Conference (事務局長の角田尚子の参加レポート)

■PLT 2006 International Coordinators' Conference■

関 典子さんによるバージニアレポート 

The 2006 PLT International Coordinators' Conference will be held May 8-11, 2006 at the Ramada Plaza Resort Oceanfront in Virginia Beach, Virginia
(http://www.ramadaplazavabeach.com/index.htm).

We'll be right on the Atlantic Ocean and only six blocks away from First Landing State Park, which consists of over 2,000 acres and contains approximately 19 miles of walking trails. (In 1965 the park's natural area was included in the National Register of Natural Landmarks because of its distinction as the northernmost location
on the East Coast where subtropical and temperate plants grow and thrive together.)

So, save the dates! (Registration materials will be sent out in late fall/early winter.)
We look forward to seeing you in Virginia Beach!

2006年度PLTバージニア大会の正式な開催要綱

‘Grains of Sand, Pearls of Wisdom’  第20回国際コーディネーター会議 
期日: 2006年5月8日(月)〜12日(木)
場所と会場 バージニア州 バージニアビーチ ラマダ・プラザホテル
Ramada Plaza Resort Oceanfront
5700 Atlantic Avenue Virginia Beach, VA 23451
Phone: 757-428-7025 or 1-800-365-3032
http://www.ramadaplazavabeach.com/
  

                                            <大会日程>
<第1日>
午前:新規開発プログラムの推進担当者のための会議。
参加者はこれまでの19回の会合のうち自分が参加した回のビーズをつけた名札Tree Cookieを受付で作り、その名札が大会中の参加者標識となります。(ツリー・クッキーとは名札大の大きさに切られた木片に、さまざまな色のビーズを通した紐をつけたもの)。
ついでオリエンテーション・セッション。 新たにコーディネーターになった人たちに会議の模様や目的を伝え、共有するためのもの。
午後:全体会 ディナー、フィールド・トリップ及び新しい教材紹介ワークショップ・・・・
夕方〜夜:レセプション(野外のテントを会場としての交歓会)と開会式。昨年度のPLTの活動報告。
       今回の会議のセッションや内容の紹介。
<第2日>
午前:課題別分科会、全体会?のあとバスでポートランド市内の森林センター訪問及び昼食会
    (優秀教育者表彰式。オレゴン選出議員のスピーチもあり)
午後:全体会II PLTの新しい動きについて報告。隣接する森林博物館見学 夕方:市内見学などフリー
<第3日>
午前:全体会Vと課題別分科会。 宿泊地近くのWildwood Recreation Siteの見学
    (かつての森林伐採地のあと、環境学習のフィールドとして活用されている)
午後:フッド山、森林限界周辺までバスで移動。
    ロッジにてオレゴンの森林開発と保全活動に関するプレゼンテーションそしてディナー。
<第4日>
午前:全体会IVとゴールド・スター授業式
    (1995年よりコーディネーターなどの仕事をする人を対象に始まったもの。)
    ゲストスピーカーとして角田さんも登壇)ついで課題別分科会
午後: 交流プレゼンテーションの会(参加者の活動状況をプレゼンテーション) 、課題別分科会、閉会式
夜 :バンド演奏付きの夕食会(テーブルあるいは新たな仲間などによるカラオケとダンス?)
 

開催地周辺の見所案内については、以下のようなプレ/ポストフィールド・サーベイ案内
・ゴルフ〜ヘルズ・ポイントまたはヘロン・リッジゴルフクラブ
5月7日(日) 5月12日(金) 午前または午後 
費用 グリーンフィー $75 クラブ使用料 $25
・釣り〜チェサピーク湾または外洋
日時 上と同じ 半日
費用 外洋 $29 チェサピーク湾 $25 (道具類等含む)
・ノーフォーク植物園見学
日時 5月12日(金) 午前半日 $6(入園料)
ホワイトハースト湖に三方を囲まれた植物園。アザレア、カメリア、バラ、つつじは東海岸最大のコレクション
・歴史の街 ジェームスタウンとコロニアル・ウィリアムズバーグ
日時 5月12日(金) 費用 $80(バス代入場料など)
アメリカ誕生の地、ジェームズタウン島、1607年の要塞、移住者の船などのレプリカそして再現されたポアハタン村
コロニアル・ウイリアムズバーグ〜18世紀、植民地時代の生活再現ミュージアム
・バック・ベイ国立野生生物保護区を訪ねる
日時 5月7日(日) 5月12日(金) 全日 費用 $40(交通費、昼食代含む)
12000エーカー以上の沿岸に広がる湿地、沼、森林など、マウンテン・バイクまたはカヤックでのツアーも可能
・フランクリン〜インターナショナル製紙工場、製材所、発電所見学
日時 上に同じ 日帰りツアー
ミシシッピ以東最大の製紙工場とその周辺におけるエネルギー、森林資源の利用、汚染対策など・・・・・
 

 

関典子さんによるバージニアレポート

5月8日(月)
08:00〜18:00  Conference Registration/Information   
  毎年恒例−Tree Cookie[注. 1] とビーズで自分の名札をつくる。
  今年PLT30周年のビーズは特別大きい模造真珠(今回の大会コピーは「叡智の真珠」)。
  また水曜の野外観察のため保険の手続き。
09:00〜12:00  Forests of the World Workshop   
  新モジュール「世界の森林」Forests of the World [注. 2] より、モントリオール・プロセスを参加型で学ぶ手法を検討。
     また昨夏PLTが行なったコスタリカ研修をスライドで紹介。
12:00  Silent Auction Opens
13:30〜14:00 Orientation Session (All welcome!)
  参加者(特に新規参加者)に会議の目的や進め方を伝え、共有するためのもの。
  今回からの新しい試みやPLT本部組織の説明なども。
14:30〜16:00 Opening Session & 30th Anniversary Kick-off!
  開会式&30周年お祝い開始! 
  まずは地元チェサピーク湾の象徴「カキ」「タツノオトシゴ」に扮したバージニア州PLT共同コーディネーター(2名)より
  Special Door Prize授与(「定刻に会場に来たで賞」と言えばいいか)。
  元州議員よりお祝いスピーチ。
  バ州での今後のいっそうの協力のため州森林局(PLT事務局がおかれている)と州森林協議会、Virginia Tech College of Natural Resources三者それぞれの代表者が覚書で署名を交わす。
  その後PLT「30歳」の誕生ケーキが登場。PLT30年の歩みを本部スタッフがスライドで紹介。
  日本版の表紙の美しさ[注. 3] に会場から大きな歓声。
16:00〜16:15  Break - "Great Ideas” Share Time 
  休憩こそお茶コーナーでの「偉大なアイディア」共有の時、という今年の新しい試み。
  参加者同士の情報交換の時間を増やしてほしいという要望に応えた。
  あの人にこんな情報を聞こうというプランを立てた参加者、自分はこんな情報を提供しようという参加者は、
    掲示板でテーマと日時を知らせる。
  ERICではPLT Japanの活動を美しいスライドショーで(持参のラップトップで)展示。
16:15〜17:30 General Session I
  <全体会1>新モジュールPlaces We Live[注. 4] を中等教育でどう進めるか、グループに分かれて検討。
17:30〜18:00  Break
18:00〜20:00 Tropical Luau Dinner
  生憎の雨で戸外はキャンセル。野菜がおいしい!
20:00〜 Hospitality Suite
  PLT会議の「名物」。今年は海に面した続き部屋4つを借り切ってパーティ会場に解放。[注. 5]
  掃き出し窓から直接砂浜に出られる。

注. 1] Tree Cookie:これまでERICではバウムクーヘンをたとえの用語として使ってきましたが、「輪切りの木片」という使い方を角田さんが提起されています。ここでは大会参加者であることを示す標識として、間伐材を使った太さ5〜6cm大の木片に名前を書き、ビーズ玉(参加回数に応じてたまの数が増えます)を通した糸で首にかけます。
「叡智の真珠」と関さんが大会コピーを記され、これ以降の記述にも示されるように、PLTの大会は遊びの仕掛けにあふれています。なおTree Cookieに関する新しいアクティビティが、レスリー・コームズさんによるワークショップで紹介され、参加者の一人、京都の中川さんが早速実践されたいとのことでした。なお現在翻訳中のPLT,PreK-8テキスト(Activity76 Tree Cookies)に掲載されております。
[注. 2] PLTのブランチ・ニュースでコスタリカ研修をふまえてのnew PLT high school moduleとしてのForest of the Worldに関する情報があります。
[
注. 3] これまでERICによって刊行されてきたテキストは、一見して他の出版社のものと見分けがつきますが、表紙に写真を使ったテキストのうち日本語版「木と学ぼう」の表紙は私にとっても第一のお気に入りです。
[注. 4] 別項で記しましたが、7月に刊行されたセカンダリー・プログラム’Places We Live’所収のアクティビティは、昨年のオレゴン大会において紹介され、このアクティビティについて雑誌「地理」(2005年8月号)に一部紹介させていただきました。
このテキストの完成版が先日日本事務局 にも届きました。現在、ご注文いただいた方々にお届け作業中です。
[注. 5] わたしたちの国の言い方をすれば、二次会でしょうか。これが会合の期間中連日のように行なわれるのですから、タフでなければついていけません。
[
注. 6] 大きな文房具店などで輸入物のノートなどにこのブランドがついていることがあります。
[注. 7] Project WETは、モンタナ州立大学を拠点として主に水に関する教材開発に焦点を当てた教育プログラムとしてWILDとともにPLTファミリーを構成しています。日本では(財)河川環境管理財団がプロジェクト・WETの教育プログラムの普及活動を行なっています。
[注. 8] 会場となったヴァージニア・ビーチの北側は、チェサピーク湾がポトマック川の方向に入り込み、その一角に最初の植民地が築かれ先住民との出会いがここから始まったといえるのでしょう。ボカホンタス伝説について5号で記しました。
[注. 9] 日本でも自治体によってはじめられたようですが、なんとなくこそこそしたやり方ですよね。PLTのようなやり方を日本でも採れないものでしょうか。
[注.10] 日本語で「水系」と表した場合、それを構成する河川そのもの、あるいは流域という表現で河川沿いの氾濫源を意味して使われているように思いますが、アメリカの人々がwatershedと使うとき、分水界によって境されたひとつの集水域としてとらえられているように思います。たとえば「はじめての環境経済学」ジェフリー・ヒール著 細田衛士他訳(2005)東洋経済新報社
[注.11] 現在、ERICでは足立さんを中心に日本語版への作成準備が進行中です。
[
注.12] パーティ会場での「笹かま」の存在をイメージしてみましょう。レスリー・コームズさんが仙台を最初のワークショップ地に選ばれたのは、それによる効果?

5月10日(水)
07:00〜08:00 Continental Breakfast
08:00〜11:30 Registration/Information Open
08:30〜09:45 General Session IV
  <全体会4>「ELL(English Language Learners)の子どもたちに届く教育のあり方」。
  80年代以降の世界で飛躍的に進化した、第二言語習得に関する基礎理論を学ぶ (注1) 。
  今回の目玉の一つで、前日キャシーさん(全米PLT代表)から「ゼッタイ来てね! 待ってるから!」と何度も声をかけられた。
  (セッション冒頭でERIC山下さん、Special Door Prizeをゲット!)
09:45〜10:00 Break - "Great Ideas” Share Time
10:00〜11:00 Concurrent Sessions B 
  <課題別分科会B>Reaching Preservice Educators に参加、複数の大学の教員養成課程の実践例を学んだ (注2)。
11:00〜11:30 Break ? Get ready and change for Field Trip
12:30   Buffet Lunch
  昼食中、チェサピーク湾財団:Chesapeake Bay Foundationのビル・ポートロックさんから、
     湾の環境の実態と保全についてスライドとお話 (注3)。
13:00       Board Buses and Vans for Field Trip
13:30〜17:00 Chesapeake Bay Field Trip
  今年のハイライト! First Landing State Parkにて4グループ(船、カヤック、カヌー、ハイキング)に分かれ、
     公園スタッフの指導のもとチェサピーク湾の自然を観察。
  ERIC4名は船での見学に参加、かつて漁師だったという指導員の案内で、カキ復元作業 (注4) や
    魚介生存数調査などを見た。
                雨と曇りの毎日だったがこの午後だけは快晴、みんなまっかに日焼けしていた。
18:30  Catch a Shuttle to the Boardwalk for Dinner
  バスでこの街のリゾートの中心地ボードウォークへ。夕食は各自。シーフードがおいしい!
21:00 Hospitality Suite
  毎晩みんな元気だなあ。日本から笹かまぼこを提供。

5月11日(木)
08:00〜10:00 Registration/Information Open
08:00〜10:00 NAAEE Materials Review Training
  北米環境教育連盟NAAEEの「the Guidelines for Excellence」 の説明 (注5)。
  持参した各種テキストを各自ガイドラインに沿って検討。かくた事務局長、積極的に質問。
  (このセッションを元に、日本帰国後、PLT改訂版翻訳プロジェクト発足へ)
     http://www.plt.org/cms/pages/21_19_1.html
      http://naaee.org/pages/index.html
08:30〜09:30 Concurrent Sessions C
09:30〜10:15 Break - "Great Ideas” Share Time
10:15〜11:45 Gold Star Awards Brunch
  ブランチを食べながらゴールド・スター表彰。コーディネーターやスタッフとして活躍する人たちの中から毎年2名が受賞。
  今年は、会議の準備で傑出していたとして、毎日早朝から夜遅くまで笑顔で全てをさばいてきたバ州コーディネーター
     のリサさんが表彰され、沸きに沸いた。
11:45〜12:00 Interact Sessions
12:00〜13:30 Break - "Great Ideas” Share Time
13:30〜15:00 General Session V
  <全体会5>教室やワークショップでPLTサイトをどう活用できるか、各自持参のラップトップで実際にやってみる。
15:00〜15:30 Snack Time - "Great Ideas” Share Time
15:30   Silent Auction Ends
「静かなオークション」(注6) 入札締め切り
15:30〜16:30 Concurrent Sessions D
16:30〜18:30 Break ? Pick up Silent Auction Items
18:30〜22:00 Closing Banquet 
  閉会の夕食会。(かくた事務局長、Special Door Prizeをゲット!)
  30周年を記念して、ルドルフ・シェイファーさん(愛称ルディ)とルー・アイオージさんの記念スピーチ。
  森林管理官として教育の必要性を実感し、協力者集めに奔走してPLT設立にこぎ付けたルディさんの半生が、
    スライドで紹介された。
   ルディさん(テキスト『木と学ぼう』の「まえがき」v〜vi頁参照)はかなりご高齢。
    マイクを持った途端ご自分をサカナにギャグを連発して会場を沸かせ、裏話をいくつも披露した後で、
    「わたしは今や去り行く身だが、わたしの心はこれからも常に、あなたがたの行く手、あなたがたの心とともに在る」
    と締めくくった。
  その後は恒例、バンド演奏付きでにぎやかな食事。
22:00 Hospitality Suite
  最後までみんなほんとに元気だ。
  最後の笹かまぼこを提供。
  雨混じりの風吹き荒ぶ夜の大西洋の波にさわって名残を惜しむ。

注1.環境教育のワークショップに「ELL(English Language Learners)のこどもたちに届く教育のあり方」というようなテーマが扱われること自体に注目されます。現在翻訳作業中のPreK-8、序章部分「最先端の環境教育」の小項目「対象に合わせた教示法(= Differentiating Instruction)」の角田さんによる翻訳、および同書、アペンディクス7(これは未訳)をごらんいただくとして、PLTは学習者用ページやアクティビティ自体、心身ともに多様な学習者への配慮がなされており、そのひとつ、英語
が第二言語である学習者に対する取り組みが大会の研修テーマになっているのです。
注2.指導者養成プログラムの重要性については、角田さんが常に強調されていることで、角田レポート「PLT'06コーディネーター会議からの報告」(ERIC Archives)をご覧ください。
注3.これも角田レポートとあわせご覧ください。さらに付け加えるなら、チェサピークとは先住民の言葉で「カキの住む偉大な海」の意だそうです。チェサピーク湾財団(Chesapeake Bay Foundation)の'News and Info'ぺーじにチェサピーク湾集水域に関する最新の情報が掲載されています。そのひとつから「チェサピーク湾集水域における人口増加〜デラウェアおよびウェストバージニアの増加率最大」という記事によりますと、チェサピーク湾集水域の居住人口は、16.6百万人で2000年以来5.6%の増加。2020年には1800万人に達すると見られます。増加率の高いのがウエストバージニア(地図を見ますとアパラチア山脈の西側が大部分ですが)州の東端が、連邦政府のあるワシントンを含むポトマック川流域に当たり、ワシントン周辺における人口増加がこの流域の上流部に及んでいるらしいのです。こうした流域人口の増加がチェサピーク湾の環境問題とかかわりを持っています。
今年のコーディネーター会議の開催地、バージニアビーチからサスケハナ川が注ぎ込む湾の最奥まで約320km(瀬戸内海の東西
が約450km)、平均水深が6mのエスチュアリーと呼ばれる地形(地理の教科書ではテムズ川の事例が紹介されることが多い)です。瀬戸内海の環境問題がよく言われますが、瀬戸内海は水深があり、東西に開いているということでチェサピーク湾より恵まれているといえるでしょう。
注4.驚いたことに、この海の復活のために導入されたカキが有明海の「スミノエガキ」なることが、「素敵な宇宙船地球号」第338回「カキが秘める驚異の力〜有明産がアメリカの海を救う」に紹介されています。
注5.NAAEE による'Guidelines for Excellence'(=質の高い環境教育のためのガイドライン)については、ERIC「レッスンバンク 06-08」あるいはPLT2006翻訳プロジェクトをご覧ください。   http://ericplt.exblog.jp/
注6.「静かなオークション」とは、全国あるいは海外からの参加者が、それぞれの出身地から持ちよった特産品(植物資源が多いように思います)が展示され、参会者は気に入ったものについて入札価格をつけ、最も高い価格をつけた人がその品を手にすることができます。蜂蜜やメープルシロップ、ワイン等など、その地に行かなければ手にすることのできない逸品ぞろいです。もちろんオークションによる収益はPLTの資金となります。今回ERICのメンバーが提供したものはなんだったのでしょう。

< こぼれ話 >―ハリケーンの後で
食事でルイジアナ州からの参加者5名(中の一人は今年の「優秀表彰者」)と同席したおりに、昨年のハリケーンの影響を直に伺う機会に恵まれた。
ひとりは、老いた両親、弟や姪など、自分の家族だけで家が5軒失われたという。ひとりはあの直後、担任の子どもや親と、急遽集めた寄付品を避難所のスタジアムに持っていったそうだ。避難所はまだ体勢が整っておらず「自分たちで勝手に配ってくれ」と言われ、子どもたちは、同じ年頃の子どもを捜してはおもちゃなどを手渡した。
(数日後にまた持っていくと、受付ですべて引き渡すシステムに変わっていたそうだ。)
「直後で、みんな身一つで避難してきたばかりで何もなく、たいした物でもないのにとても喜んでくれた。子どもたちはあの体験ですごく変わった」と言う。
あのようにモノが払底した状況、膨大な数の人が助けも希望もない状況におかれているのを初めて目にした子どもたちは、喜んでもらえたことで、自分の小さな力でも何かの役に立つと実感でき、その後、ものごとをすごく深く考え、自分に何かできることはないかと常に考えるようになったのだそうだ。
そんな効果は期待していなかった、むしろあまりに悲惨な状況を目にした後のケアをどうしようと考えていたくらいだったのに、「子どもはほんとうにすばらしい、教師になってほんとうによかった」、と言っておられた。